「みどりのまち」浜北で、松・マキを中心に植木の生産をしています
弊社は創業からおよそ90年、「植木」の生産・流通に取り組んでまいりました。それらが緑地や公園などの公共スペース、または民間の施設・個人庭などに使用されることを通じて、みどり豊かなまちづくりに貢献しています。
そしてこれからは、SDGs(持続可能な開発目標)を自分ごととして考え、「持続可能な社会」の実現のための取り組みを進めてまいります。まずは、自分たちにできることとして、「持続可能な植木屋」、そして「地域の未来を見守る植木屋」をめざします。
植木を生産する中で、樹形を整えるために「剪定」作業は必要不可欠です。しかし、その剪定枝はこれまでは“廃棄物”としてチップ工場に搬送されて処分されていました。剪定枝を農場の外で「処分」するやり方では、木々を育むという「循環」を途切れさせていました。
「ウッドチッパー」を導入し、農場内で発生した剪定枝をチップ化することにしました。そのチップを農場にマルチとして敷くことで、剪定枝を農場外で“処分”するのではなく、農場の土に還る(=循環する)ことをめざします。
剪定枝チップを農場に敷く効果として大きいのは雑草の抑制です。農場では毎年春~夏には雑草が生い茂るため、除草剤で対応をしていました。しかし除草剤は「毒」であるため、土壌にはダメージが生じます。剪定枝チップを敷くことで地表に日光が当たらなくなり、雑草の発芽を抑制することができます。それにより除草剤の散布を減らし、土壌へのダメージを段階的に軽減していきます。
剪定枝チップ自体が腐食し、土壌微生物のエサとして分解されていくことで土壌の団粒化が進み、保水力や保肥力に富んだ土を育みます。
令和4年度小規模企業経営力向上事業費補助金 採択事業
目標11のターゲットの1つ
2030年までに、特に女性や子ども、お年寄りや障がいのある人などをふくめて、だれもが、安全で使いやすい緑地や公共の場所を使えるようにする。
1弊社の農場は公園ではありませんが、植木の”みどり”が四季を彩り、居心地の良い空間となっています。その場所を、誰もが自由にのびのびと過ごせる空間として、月に1回程度のイベントで開放しています。
公園では木登りやたき火が禁止されているところが多いです。ここでそういった禁止を極力なくし、子どもたちが自由に遊べるようにしています。もちろん、それには多くの大人の方たちが関わりを持ちます。植木の“みどり”の循環を通じ、地域の大人たちが子どもたちを見守るような空間になっていければと思っています。