クロマツの移植作業

 先月、あるお宅のお庭から、門かぶりの立派な松を仕入れさせていただきました。現在は右の写真のように、弊社の圃場にありますが、その移植の作業の様子をご紹介いたします。

 ※もちろん時期や樹形・大きさ等によって作業の仕方は異なりますが、あくまで今回の作業のみの内容です。


①根掘り(前半)

 ユンボなどの機械が入れないので、スコップで掘り進めていきます。途中、太い根っこがあれば、ノコギリで切りつつ、どのように根っこを張っているのか、深さはどの程度かを確認しながらの作業です。

根鉢の大きさの見当をつけ、
根を探りながら掘っていきます。

②支柱たて

 一番上の写真を見ると、右側に大きく張り出した枝に、つっかえ棒のようなものが2本、「ハ」の字状に立てられていると思います。

 実は、根を掘る作業の前にもこの支柱を取り付けています。というのも、樹を支えている根っこを切断したときに、大きな枝の方に樹が傾いてバランスを崩す恐れがあるため、事前に支えをしておくのです。


③根掘り(後半)⇒根巻き

 ②で支えをしたら、深い部分にある根っこも全て切り、根鉢の大きさを整えていきます。今回は直径110cmほどになりました。

 写真にはありませんが、このあと、根鉢が崩れないようにしっかりと根巻をして、移送前の準備を終えました。


④移送

 ユニック車のクレーンで釣り上げ、一旦支柱を取り外し、荷台に載せてロープで固定し、圃場まで運びます。

 樹のどこにロープをかけて釣り上げればバランスがいいか、周囲の塀などにぶつけないか、などベテランの経験と技術が求められた、緊張感で張り詰めた作業でした。


⑤植え付け

 植穴を掘り、ユニックから下ろし、再び支柱を取り付け、植え付けました。

 今後、手入れをして、さらに綺麗に整えていきます!