半日陰を好む落葉樹
これまで、「日陰に強い木(陰樹)特集」や「半日陰を好む常緑樹(低木)」といった記事で、陽当たりがあまり良くない場所に植えられる樹種をご紹介しました。
ただ、どちらも常緑樹のみでしたので、今回は”半日陰”の場所を好む”落葉樹”をご紹介いたします。
先述の記事の常緑樹に比べ、樹形や枝葉の雰囲気が柔らかいと思います。
※”半日陰”の場所とは、「午前中だけ陽が当たり、午後は日陰になってしまう」「午後しか陽が当たらない」「1日に数時間しか陽が当たらない」ような場所を指します。
逆に、今回ご紹介する樹種は、1日ずっと陽が当たるような場所ではうまく育たない、あるいは傷んでしまうことがあるので注意が必要です。
↓ この記事では以下の落葉樹5種類を紹介しています。
①オトコヨウゾメ、 ②クロモジ、 ③コハウチワカエデ、 ④ツリバナ、 ⑤ナツハゼ
①オトコヨウゾメ[男莢迷]
【特徴】
・オオデマリなどと同じ、ガマズミの仲間の落葉低木。
・5~6月にやや赤みを帯びた白色の花をつけます。(が、花は小さくてあまり目立ちません) 一方、9~10月に赤い実がなり、実の方は鮮やかでよく目立ちます。
・4月の新葉→初夏の花→秋の実→紅葉と四季を通じて楽しめる庭木として人気があります。
・線が細い、株立ち状の樹形になります。成長は遅い方です。
【植え込み】
・半日陰の場所を好みます。日当たりが良すぎると葉が傷むことがあります。
・乾燥を嫌うため、様子をみて夏場の水やりが必要です。
【弊社在庫】
・高さ1.5m~1.7mのもの(株立ち樹形)を在庫。
【オトコヨウゾメ(H=1.6m)】
【オトコヨウゾメ(H=1.6m)】
②クロモジ[黒文字]
【特徴】
・爪楊枝の素材として知られる落葉低木です。山地の落葉樹林内に自生し、庭木としても植栽されます。
・3月~4月頃の芽吹きと同時に淡薄黄緑色の小さな花をたくさん咲かせます。
・線が細く、自然樹形が綺麗な樹です。
【植え込み】
・半日陰を好み、強い日光が当たるような場所では逆に傷んでしまいます。
【弊社在庫】
高さ1.5mのものを在庫。
【クロモジ(H=1.5m)】
【クロモジ(H=1.5m)】
③コハウチワカエデ[小羽団扇楓]
【特徴】
・イロハモミジと同じムクロジ科カエデ属の仲間です。
・イロハモミジの葉を少しふっくらとさせたような形の葉が特徴です。
・紅葉は色鮮やかで綺麗です。
【植え込み】
・山の中で高木の下で自生する樹ですので、半日陰の場所を好み、日当たりが良すぎると葉が傷むことがあります。
・乾燥には強くないため、夏場は適度な水やりが必要です。
・カミキリムシ(幼虫、成虫の両方)が付きやすいので、注意が必要です。
【弊社在庫】
・高さ1.8~2.0mほどのもの(株立ち樹形)を在庫しています。
【 コハウチワカエデ の葉】
【 コハウチワカエデ(高さ1.8m)】
【 コハウチワカエデ(高さ2.0m)】
④ツリバナ [吊り花]
【特徴】
・名前の通り、小さな花や実を吊り下げるようにつけるのが特徴的な落葉低木です。
・花は5~6月頃に咲きますが、小さくてあまり目立ちません。9~10月になると実が赤く熟し、はじけて中の種をのぞかせます。実の方はよく目立ち、情緒的です。
・線が細く、自然樹形が綺麗で自然な風情を感じさせます。
【植え込み】
・日差しを避け、半日陰に植えるのをオススメします。乾燥に強くないため、夏場は水やりも必要です。
【弊社在庫】
・高さ1.3~1.6mほどのもの(株立ち樹形)を在庫しています。
【ツリバナ(高さ1.5m)】
【ツリバナ(高さ1.5m)】
⑤ナツハゼ[夏櫨]
【特徴】
・庭木として人気のある落葉低木です。
・夏にハゼノキのように紅葉することが名前の由来です。春~初夏にかけて葉が赤く色づき、その後、夏になっていくと色が緑に戻っていきます。そして秋になると再び紅葉し、葉の色の変化を長く楽しめる樹種です。
・また、秋(10月頃)には黒紫色に実が熟します。和製ブルーベリーとも言われ、実は甘酸っぱくて美味しく、ジャムなどにもできます。
【植え込み】
・半日陰で綺麗に育ちますが、紅葉を楽しむにはある程度の日当たりの良さが必要です。
【弊社在庫】
・高さ1.5m~1.8mほどのものを在庫しています。
【ナツハゼ(高さ1.5m)】
【ナツハゼ実】
◆その他、落葉樹の在庫については、次のリンクをご参照ください。
【落葉樹・高木】 【落葉樹・低木】 【高さ1m以下の落葉樹】 【落葉樹・新規入荷(2021年冬)】 【イロハモミジ、サルスベリ等(移植&仕入_2021年春)】
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